雑誌『人間と教育』（編集：民主教育研究所、発行：旬報社、年４回発行）はさまざまな研究者・実践者へのインタビュー録が掲載されています

そのインタビューの主筆は、埼玉県飯能市にある自由の森学園・高校校長の菅間正道さん

アルコイリスで何度も、教育や学校現場、自由の森学園の実践について、ご講演いただいておりますが、

今度のインタビューのお相手は、ハンナ・アーレント研究者でもあり、アルコイリス・スタッフの恩師でもある佐藤和夫さん

佐藤さんは、アルコイリスで４年以上にわたって開催している「アーレント読書会」でご解説をいただいています

そんなアルコイリスに縁の深いお二人が対話する機会を、誰でも参加できるイベント・公開インタビューとして開催します

※このイベントの中で話された内容は録音ならびに起稿されます(もちろん、ゲストのお二人を除く話者は個人が特定されないよう配慮されます)

本イベントの主題となっているのは、「民主主義ってなんですか？」

佐藤和夫さん(1948年生まれ)が育った時代は、戦前の軍国主義的な社会への反省から、民主的であること、を強く望まれた時代であったそうだ

とくに、1968年の学生運動に当事者として関わった経験は、著書『政治のこれからとアーレント』（2022.9月）の中で、次代に引き継ぐべき「宝物」として著されているのだが、その描かれ方は大変目を惹くものである

学生運動と聞くと、火炎瓶とかヘルメットとか、東大・安田講堂の炎上など、メディアで繰り返し流されてきた、ある種暴力的なイメージを私たちは抱きがちなのだが、彼がこの時代に経験したのは、大学のいたるところでこれからの社会や人間関係の在り方、大学の在り方などを文字通り”自由”に語り合った経験だったという

この自由な語り合いの経験は、ハンナ・アーレントの研究を通して、「政治」というものへの根本的な問いとして著わされ、近著である『政治の危機とアーレント』、『政治のこれからとアーレント』は、「政治」と「民主主義」をその根っこから問い直すものとして、私たちに大きな示唆を与えてくれる

民主主義という言葉が、もはや時代錯誤的で、歴史の隅にすら追いやられているように感じられる現代

この言葉が、単に制度や方法の問題ではなく、

私たちにとって身近な暮らしや人間関係の中でこそ、意味をもつものだとしたら、それはいったいどういうことなのだろう？

佐藤和夫さんが、自身の研究と、人生の中で直面してきたさまざまな世界の現実について、話をうかがいながら、

改めて、この言葉がもつ意味や、その可能性について考え、語り合ってみたいと思います

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